世界に誇るブランドビーフの素牛 但馬牛
柔らかな肉質とその味わい深さを産地但馬で味わう
但馬の気候は雨が多く、昼夜の寒暖差が大きいため古来より山々は豊富な水に恵まれ、野草や薬草も豊富にありました。
険しい山と谷に囲まれた但馬の地では、その谷の中だけで交配が続けられていました。
今から200年も前の江戸時代に但馬(今の香美町小代区)に、今に繋がる優れた牛を育てることに愛情と情熱をかけた人物が「前田周助」さんです。
小代の谷は「蓑笠にも隠れる」ともいわれた小さな小さな棚田や山畑が多く、農家の暮らしはけっして楽ではありませんでした。
前田周助さんは、この地域の暮らしが少しでも良くなるためには、どこよりも優れた牛を作る仕組みを必要があると考えていたようです。
牛の世界では、優れたメスの血統集団のことを「蔓(つる)」と呼ばれています。
代々優れた特徴を持つ血統が受け継がれていくことを植物の蔓に例えられたようです。
前田周助さんの多大なる努力で小代牛の血統は「周助蔓」と呼ばれ、明治・大正と時を経て雑種化の波を逃れた周助蔓のメス牛が4頭だけ残った小代の里で今の但馬牛につながる「あつた蔓」と呼ばれる新しい血統の基礎作りが始まりました。
名牛「田尻号」の誕生
あつた蔓の系譜から生まれたオス牛が「田尻号」です。
但馬牛には「その血が入っていない牛はいない」とまでいわれる田尻号の血統は現在、黒毛和種の繁殖雌牛(母牛)のうち実に99.9%が繋がっています。(全国和牛登録協会調べ)
田尻号もまた小代村の「田尻松蔵」さんという方に愛情深く、よく手入れをされて育てられた奇跡のオス牛です。
「但馬牛」とは
兵庫県産の黒毛和種の牛肉です。
霜降りやお肉の歩留りなど一定のランク以上の但馬牛が「神戸牛」「神戸ビーフ」と呼ばれています。
また、松坂や近江などのブランド牛も但馬牛の仔牛が素牛となっています。
日本全国の黒毛和種のほとんど全てが「但馬牛」の血統が流れているので、ブランド牛の素牛・元祖と言われています。
西村屋の但馬牛熟成肉
枝肉のままの但馬牛を一~二ヶ月間、厳しく管理された専用庫内で
熟成させることにより生まれる『但馬牛熟成肉』。
“熟成”の名にふさわしい、牛肉本来の芳ばしい香りと
深い旨みをたっぷりとお楽しみ下さい。